米国によるイラン核施設への攻撃と、イラン・イスラエル停戦に至る経過を見て、中国が米国批判のトーンを上げた。24日、国連安保理の場だ。
- 【連載初回】「力による現状変更」を擁護した米国の空爆 その先に新秩序はあるか
- 【連載4回目】露呈したNPT体制の弱点 「核には核を」の呪縛解くためには
米国が、イスラエルに同調する形でイランの核施設を攻撃しました。トランプ米大統領はイスラエルとイランの間で停戦が合意されたと発表しましたが、中東の混迷は続いています。世界にどんな影響があるのか。各地から記者が展望します。
中国の傅聡国連大使は武力行使を「国際法へ違反し、イランの主権を侵犯した」と非難した。さらに、「米国こそがイラン核危機の『元凶』だ」と加えた。米国が第1次トランプ政権の2018年にイラン核合意から抜けて一方的に制裁を繰り返し、危機をつくったとの主張だ。
停戦そのものは、中国も歓迎する。今回、イランが報復としてホルムズ海峡の封鎖に動けば、この海峡を通る原油を最も多く輸入する中国にも打撃だった。ただ、米国の「得点」では終わらせまいとの思いも強い。
電撃の仲介、「新参」ながら存在感
中国は23年3月、サウジア…